ソフトバンクとグーグルが提携--成層圏の“空飛ぶ基地局“を実用化へ

ソフトバンクは4月25日、 AeroVironment, Incと設立した合弁会社「HAPSモバイル」を通して、成層圏通信プラットフォーム「HAPS(High Altitude Platform Station)」を活用した事業を展開すると発表した。またHAPSモバイルは、米国でHAPS事業を展開する、グーグルの親会社であるアルファベット傘下のLOONと戦略的関係を構築するとともに、資本提携すると発表した。

速報:ソフトバンク、無人航空機で「成層圏携帯ネットワーク」 Google系企業Loonと提携

携帯キャリアのソフトバンクは、成層圏通信ネットワーク「HAPS」を発表しました。あわせて、米Google系列で、気球を用いた成層圏インターネット事業を手がけるLoonへの出資と提携を発表しました。 HAPSとは、「High Altitude Platfrom Station(成層圏プラットフォーム)」の略で、地球上空の成層圏でネットワークを構築するという概念のこと。ソフトバンクの計画は、無人航空機に携帯電話基地局を搭載し、1台の基地局で広範囲を携帯電話エリア化という内容です。 同社は「無人航空機(UAV)」を手がける米AeroVironment社と提携。2017年12月にジョイントベンチャーHAPSモバイル社を設立しています。このHAPSモバイル社において、成層圏LTE/5Gネットワークの構築を目指してきました。HAPSモバイルではソーラーパネル搭載の無人航空機「HAWK 30」を開発し、まずは東南アジアやアフリカなどの発展途上国にて事業化を進めます。今後、日本でもサービスの提供を検討しているとのことです。 ■6カ月間滞空できる無人航空機「HAWK 30」 ▲HAWK 30 ソフトバンクがAeroVironmentと共同で開発した「HAWK 30(ホーク30)」は、全長78メートルにもなる巨大な主翼を持つ無人航空機(UAV)。10個のプロペラを備えており、成層圏まで浮上後、特定の地点を平均時速110kmで周回飛行します。動力は翼にぎっしりと装着された太陽光パネル。日中にバッテリーに蓄電し、夜間も駆動し続けます。1回のフライトで、約6カ月の連続飛行が可能としています。 HAWK 30は地上に置かれたゲートウェイとの無線通信をバックホール(基幹回線)として利用し、一般的な携帯電話で使えるLTE/5Gの基地局として機能します。1機でカバーできる範囲は約200kmとしており、仮に40機飛ばせば日本全国をLTEエリア化することが可能としています。ただし、収容力(一度に扱えるデータ量)は一般的な基地局と大差ないため、地上基地局でエリア化できない地点の補完や、災害時などに活用されることになります。 大きな主翼をカーボンパイプで空洞にして軽量化。一般的な飛行機よりもコストを抑えることができます。ソフトバンクの宮川潤副社長CTOによると1機あたりの製造費は「フェラーリ10台分くらい」とのことです。 日照量の関係上、HAWK 30が通年飛行できるのは北緯30度〜南緯30度の範囲にとどまっています。そのため日本では、日照時間が長い8月の1カ月前後のみ飛行できるとしています。ソフトバンクでは東南アジアやアフリカの携帯電話キャリアと協力し、現地キャリアのネットワークを補完するサービスの展開を目指しています。 ソフトバンクとAeroVironmentでは、後継機となるHAWK 50の開発も行っており、こちらは名前の通り北緯50度〜南緯50度までをカバーし、日本でも通年展開できるようになっています。日本での展開では航空法による型式認定などの認証が必要となるほか、地上ゲートウェイから飛行機までの通信について、帯域利用のための法整備が必要としています。 ■気球インターネット「Loon」と提携 今回ソフトバンクが提携を発表したLoonは、米Googleの親会社Alphabetの傘下企業です。もともとProject Loonとしてスタートした「成層圏気球インターネット計画」の実現に向けた研究開発を行っており、2019年にはケニアで初の商用気球インターネット事業を開始しました。 Loonの技術は、成層圏に通信機能を持たせた気球を多数浮かべ、気球間でのネットワークを構築。地上ゲートウェイからのLTEの電波を広範囲に展開するというもの。気球は安価に製造でき、発展途上国などのインターネット未発達の地域へ安価な通信インフラを提供できるとしています。 今回のソフトバンクとLoonの提携では、同じ「成層圏インターネット」事業を手がける両社が手を組み、通信や運行管理のシステムを共通の仕様に統一。それぞれの機体の相互提供も行います。 関連記事: Google、成層圏気球インターネット計画 Project Loon を発表。ニュージーランドで試験開始 ■衛星インターネット「OneWeb」をバックアップに活用 ソフトバンクの親会社にあたるソフトバンクグループでは、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通して衛星インターネットを手がけるスタートアップ企業OneWebへの巨額の出資も行っています。こちらも上空からのインターネット化という点ではHAPSモバイルと共通しています。 HAPSモバイルではインターネットへの接続経路として、地上のゲートウェイとの通信のほかに、OneWebの衛星インターネット網も利用。HAPSより高い地点を周回するOneWebを併用し、雲などの電波の障害物の影響を抑えるとしています。 関連記事: 「全地球で200Mbpsの通信網」にソフトバンクが惚れたワケ──2019年にも実現、1100億円出資 (更新中)

iFixit、折りたたみスマホGalaxy Foldをさっそく料理。評価は「驚くほど壊れやすい」

モバイル機器の修理屋さんiFixitが、発売前の画面折りたたみ式スマホGalaxy Foldを早くも分解し、アジの開きならぬ"スマホの開き"状態に料理してしまいました。 気になるiFixitの評価は、特にヒンジ周りが「驚くほど壊れやすい」。外から見た限りでは、そのヒンジ機構はがっしりしていそうに見えるものの、塵やホコリの侵入防止対策はなく、粒上のゴミがヒンジとプラスチック製のOLEDスクリーンの間に噛み込んでしまいそうだとのこと。

Googleミドルレンジスマホ「Pixel 3a」の公式(?)画像出回る。デザインは既存モデルとほぼ同じ

Googleが米国時間5月7日の発表を予定しているミドルレンジスマートフォンPixel 3aだと称する画像を、未発表モバイル機器の情報が早いEvan Blass氏がツイートしました。その外観はこれまでにリークされたものとほとんど変わりなく、非常にシンプルで、背面にはシングルレンズカメラと指紋リーダー、前面はノッチなしのスクリーンという、至ってスタンダードな趣です。

ポケモンGO:No.143 カビゴン入手方法・色違いと対策 (大人のポケモン再入門ガイド)

最先端のモバイルARと、世代を超えて人気のポケットモンスターが融合したポケモンGO。 久々にポケモンを遊ぶ元トレーナーや、これが初めてのポケモンゲームというかたに向けて、要点だけをまとめた大人向け「ポケモン図鑑」です。 今回は、弱点が少なくジム防衛に最適な「カビゴン」。

LINEを追う「+メッセージ」、普及への課題は多い(石野純也)

ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が、「+メッセージ」の機能拡充を発表しました。新たに追加されるのは、企業が個人ユーザーに対してメッセージを送れるようになる、「公式アカウント」です。同時に、トッパン・フォームズが主導する、金融サービスの手続きをワンストップ化する+メッセージ上のプラットフォームも披露されました。新サービスは、auが5月以降、ドコモとソフトバンクが8月以降に開始する予定です。 機能を拡充し、企業の公式アカウントを開始する +メッセージとは、RCS(リッチ・コミュニケーション・サービス)という規格に基づいたメッセージサービスのこと。RCSは世界各国のキャリアが集う業界団体のGSMAが策定した規格で、電話番号だけでメッセージをやり取りできるSMSやMMSを発展させたもの。電話番号で送受信できる利便性はそのままに、送受信可能な文字数を大幅に増やし、画像や動画をはじめとする各種データも添付できるようになりました。 また、RCSは企業がアカウントを持ち、チャットボットのような仕組みを運用したり、メッセージ内で決済まで完結させてしまったりと、非常に多機能になることを想定しています。日本以外でも導入しているキャリアが徐々に増えてきている一方で、主要3キャリアが一斉導入した国や地域は珍しく、一種の"成功事例"としてGSMAが主催するMWCなどのイベントで紹介されてきました。 ▲昨年開催されたMobile World Congress Shaghaiでは、日本が唯一RCSを全キャリア一斉に導入した国として紹介されていた 実際、1年経たずにユーザー数は800万を突破。auはAndroidのSMSをアプリごと置き換えているため、ある意味当然な感もありますが、これこそが本来、RCSが狙っていたことでもあります。ケータイユーザーほぼ全員が使えるSMSを進化させるからこそ、各種メッセージサービスに対抗できるということは、GSMAの主張でもあります。この点では、シナリオ通りといえるかもしれません。 ▲ユーザー数はサービス開始から1年を待たずに800万を突破した このタイミングで企業アカウントの仕組みを作り、個人対個人だけでなく、企業対個人のコミュニケーションにも使えるようにするというのが、3キャリアの考え。企業アカウントの開設からは対価を取っていく予定で、ビジネスモデルとしてはLINEのそれに近いものになりそうです。 ▲近隣の店舗を検索したり、銀行の住所変更を+メッセージ経由で行えるようになる ただし、現時点ではアクティブユーザーは公開されておらず、本当に使われているのかどうか、疑問も残ります。普及にはまだまだ課題も多い印象を受けました。また、機能の拡充に関しても、LINEなど、競合になりうるサービスと比べ、"遅い"と感じています。 まず、利用者の拡大に関してですが、筆者が個人のアカウントで確認してみたところ、登録している相手はキャリア勤務の人がほとんど。IT関連メディアまで含めると、8割ぐらいが"関係者"や"半関係者"になり、一般のユーザーに浸透しているかは不透明です。先に述べたように、auはAndroidのSMSを置き換えているため、自動的に数は増えていきますが、ドコモやソフトバンクは別アプリとして機能するため、ハードルは高め。 ▲ドコモのAndroidの場合、アプリをダウンロードしてから、SMSアプリを手動で置き換える必要がある。 さらに、日本ではシェアの過半数を占めるiPhoneの場合、ユーザーが自らApp Storeでダウンロードする必要があるうえに、SMSがiMessageと統合されている関係上、サードパーティのメッセージアプリのようにしか使うことができません。本来、RCSはSMSからシームレスに移行できるのがメリットのはずでしたが、これでは同程度まで広がるのは難しいでしょう。 ▲iPhoneでは、App Storeからアプリをダウンロードしなければならず、+メッセージ上でSMSのやり取りはできない SMSのように誰もが使えるようなものになるためには、大手3キャリアだけでなく、MVNOも取り込む必要があります。現時点では3キャリアのみで、ワイモバイルやUQ mobileといったサブブランドも非対応。「いくつかのMVNOからご要望はいただいている」(KDDI 取締役執行役員専務 商品・CS統括本部長 東海林崇氏)といいますが、提供には至っていません。 特にソフトバンクは、ソフトバンクとワイモバイルが同一回線で、ブランドや料金を分けているにすぎません。なぜ今に至るまでサービスを開始していないのか、理解に苦しむところがあります。「まず隗より始めよ」ということわざがこれほどピッタリはまる事例もなかなかないでしょう。UQ mobileはauのMVNOという位置づけではありますが、サブブランドである以上、こちらで利用できないのも不可解なところです。 窓口は3キャリアでバラバラ、認証の基準も異なる 座組を見ると呉越同舟になっており、運用が効率的ではないような印象も受けました。新たに提供される企業アカウントに関しては、窓口がキャリアごと。極端な話、認証を与えるかどうかの基準も異なっているといいます。代理店のような枠組みが作られ、そこが受け皿になるようですが、参加するキャリアが増えれば増えるほど、企業アカウントを開設する側にとっては面倒な手間も増えそうです。仮にMVNOやサブブランドが参画したとしても、そこにだけ企業アカウントがないという事態も考えられるからです。 ▲ユーザーからは1つに見えるが、企業側は3キャリア別々のアカウントを作る必要があるといい、効率が悪い 開始から1年経って、スタンプがあまり増えていなかったり、有料スタンプが提供されていなかったりするのも、突き詰めると同じ理由。スタンプの発注や収益の分配などを考えると、どこか1社だけがやるわけにもいかず、LINEのようにスピーディにサービスを提供するのが難しくなっているようにも見えます。 ▲スタンプも現時点で51と、あまり数が増えていない印象 3キャリアが結託できない理由 そもそもの話として、同じ名称のサービスに対し、音頭を取る会社が3つに分かれていていいのかという疑問も残りました。メッセージサービスはインフラという観点で考えると、地下鉄などのエリアを整備する通称・トンネル協会のように、キャリア各社が集った1つの集合体を作り、すべてをそこに集約させてもいいような気がしています。 ある+メッセージ担当者によると、3キャリアが真の意味で結託し、一体運営できない背景には、独占禁止法上の問題が出てくることがあるといいます。LINEをはじめとするサードパーティのサービスの排除につながりかねないというわけです。とはいえ、現状の日本市場を見ると、スマホのメッセージアプリではLINEが一強状態で、3キャリアが結託してサービスを提供したとしても、その状態が簡単に覆るとは考えにくいところ。競争の枠組みより、より強固な協力体制を築いた方がいいのではないかと感じた次第です。 また、上記の理由だけでは、サブブランドや自社グループのMVNOに提供できてない理由も、説明しきれません。SMSの置き換えという特性上、すぐにサービスが終了してしまうことはないとは思いますが、存在感を出していくためにやるべきことは、まだまだ多そうです。